良い曲は売れるのか?ヒットした曲が良い曲なのか?
と、まあ今更なんですが、初心にかえったつもりのテーマでハロプロの楽曲分析をしてみました。
僕自身は、タイトルのような「良い曲は売れるのか?ヒットした曲が良い曲なのか?」という疑問は全然持ってなくて、基本的には「良い曲=個人の主観」と思ってますので、こういう分析をするのが、果たして意義があるのかどうかわかりませんが、とりあえずやってみました。
売り上げ順位は、ハロ楽曲過去10年の売上枚数の順位そのままです。
そして楽曲順位は、ハロプロ10周年の時に行われたハロプロ楽曲大賞(ファン投票による好きな曲を5曲ポイントを付けて選ぶ)をデータ引用させていただきました。
「売り上げ」と「ファンが思う良い曲」がどのくらいリンクしているのか?という比較です。
楽曲大賞の投票者の総数は500人なので、「ちょっとサンプルにするには数が少ないかな?」という点と「10周年の時点でハロプロのファンです。」という、長年ファンをしている人による投票なので、それ自体が偏っているのでは?という見方もあると思いますが、同じ10年という土俵で比較するには、適していると思われました。
以下、比較です。
売り上げ順位 売上枚数 楽曲大賞順位
1 LOVEマシーン 1,646,630 1 I WISH
2 恋のダンスサイト 1,229,970 2 恋愛レボリューション21
3 ちょこっとLOVE 1,123,610 3 ザ☆ピ〜ス!
4 ハッピーサマーウェディング 990,950 4 LOVEマシーン
5 恋愛レボリューション21 986,040 5 I & YOU & I & YOU & I
6 ミニモニ。ジャンケンぴょん! 763,380 6 スッペシャル ジェネレ〜ション
7 ザ☆ピ〜ス! 682,320 7 Do it! Now
8 I WISH 654,640 8 青空がいつまでも続くような未来であれ!
9 Mr.Moonlight 愛のビッグバンド 513,340 9 たんぽぽ (Single Version)
10 赤い日記帳 507,850 10 恋をしちゃいました!
さすがに売り上げベストテンは、娘。黄金期の曲が名前を連ねていますね。
売り上げ順位が10位以内で、なおかつファン投票でも10位以内に入っている曲は、以下の4曲です。
1位 ラブマ 、5位 レンレボ、 7位 ピース、 8位 I WISH、
この4曲については、ファンが思う良い曲=売れた曲、良い曲だから売れた、と言えると思います。
反対に、売れたのに、ファンは良い曲と思わなかった曲は
以下、売り上げ順位と()内、楽曲大賞順位です。
2位 恋のダンスサイト (100位圏外)
3位 ちょこっとLOVE (70位)
4位 ハッピーサマーウェディング (100位圏外)
6位 ミニモニ。ジャンケンぴょん! (83位)
9位 Mr.Moonlight 〜愛のビッグバンド〜 (40位)
10位 赤い日記帳 (100位圏外)
2位の恋のダンスサイトや4位のハピサマに至っては、100万枚以上あるいは100万枚近く売れたのに、ファン投票では100位以内にも入らなかったという点で、典型的な「売れたけど駄曲」と言える曲かもしれません。
また、同じファンだから「わかるわかる!」という曲もあります。
楽曲大賞 5位の「I & YOU & I & YOU & I」は、タンポポのアルバム曲なので、売上では順位のつきようのない曲です。タンポポがいかにファンに愛されていたかがわかります。
双方のデータが10位以内のもので比較をしたので、ハロプロぐらいの規模だと30位以内、50位以内、で比較した方が、より何か新しい発見があるかもしれません。
特にBerryz工房や℃-uteについては、モーニング娘。の最盛期をすぎてからのデビューですので、ハロ全体の売上順位で比較してしまうと、名前が上がってこないので今度独立して比較してみたいな、と思います。
とりあえず、今回はこんな感じで。
一つ言えるのは、それぞれの曲にはそれぞれの物語があり、旬の時期も寿命もそれぞれ違うと思うので、「発売時が一番良い曲」、「半年後に聴いたら良い曲」、「1年後に聴いたら良い曲」、「10年後に聴いたら良い曲」・・・・・と楽曲の評価は定まりにくいものなのかもしれません。
「最初聴いたら最悪だったけど、少したって聴いたらすごく良い曲だと思った」ということも結構あります。
リスナーも成長しますから、当然そういうこともあるわけで、それが音楽を聴く楽しさの大きな要素でもあるのかな?と思います。
こういう比較は、長年活動しているアーティストであれば、だれでもできると思うので、例えば浜崎あゆみさん、アムロちゃん、Perfume、サザン、ミスチル、とかそういうアーティストで行えば、それぞれのアーティストの傾向が、よりはっきりでて面白いだろうな、と思いました。